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2005/01/21

詩人の言葉

 昨年秋ぐらいから、新聞の日替わりエッセイ欄を読むのを楽しみにしている。
 そのコーナーの執筆者の面々が、新しい年になって一新された。
 それと同時に密かにファンだったひとの文章を目にする機会も失われてしまった。
 寂しい気分の年明けだった。

 だが先日、新メンバーの中にも素敵な文章を書くひとを見つけ出した。
 ちょっとうれしいこのごろなのだ。
 新たにファンになったその執筆者の肩書きを見てみると、「詩人」とある。
 なんという偶然か、前のお気に入りのひとも肩書きは「詩人」であった。

 言われてみると、詩人であるこのひとたちの書く文章には他の執筆者たちより言葉を知り尽くしたような感がある。
 例えば一例を挙げてみよう。
 海外暮らしの長いひとが空港でふと母国語を耳にする。懐かしさで胸がいっぱいになる。
 そのふるえる心を 「あ、日本語」ではなく、

 「あ、にほんご」

 とあらわす。
  さしずめ私なら「あ、日本語・・・!」と安易に記号での表現に走ってしまいそうなところなのに・・・

 もっとも作家も詩人もエッセイストも言葉を駆使して自分の作品をつむぎだすわけだから、こと詩人が言葉の達人であるというのも根拠のない思い込みなのかもしれない。
 でも「詩」という限られた形式のなかで表現することを生業としているこのひとたちはきっと普通以上に、
言葉の「かたち」や「おと」やその「におい」にまでも敏感なのではなかろうか。

 残念ながら、私はいままで詩を愛読したことはなかった。
 今もそう。
 これほど素敵だと感服している、そのひとの詩ですら読んでみようと思ったことはない。

 きっと詩がすきなひとというのは、
 この言葉の「かたち」、「おと」、「におい」を味わいたいのかな

 そんなことを人生の折り返しでようやく私は気付いたようだ。


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コメント

グリンデルさん、そのときの感動が伝わってくるような素敵なコメントをどうもありがとうございます。そのノートが見つかったら是非全文を教えてくださいね。
それから「現国問題集に載っていました」のくだりにはとても懐かしさを感じました。長文読解の文章にはよく感動させられていたものですから。多分問題に載っていなかったら絶対読まないような名文にふれることができたことをとてもありがたく思いますよね。だからといって原典を読んだりは一度たりとしなかったのですが・・・(笑)

投稿: ぞふぃ | 2005/01/30 14:03

ぞふぃさん、おはようございます。
私は国語が苦手、詩の知識は皆無ですが、とても気に入っている詩が一編だけあります。それは丸山薫という人の「白い自由画」という題の詩です。大学受験時代、○文社の現国問題集に載っていました。その詩を読んだ時、初めてその情景が目の前に広がり感動してしまいました。ぞふぃさんはご存知ですか?
詩の内容は山村の小学校の授業風景。白い画用紙を与えられ描きあぐんでいた子供。その絵筆からポトッと黄色い絵の具が真っ白い画用紙の上に一滴垂れたのです。子供は叫びます。「あっ、まんさくの花が咲いた」
こんな感じです。最後の子供の言葉を読んで雪国の子どもたちが春を待ち望んでいる様子がストレートに伝わってきました。ノートに書き留めておいたのですが、どこかにいってしまいました。見つけたらお知らせしますね。

投稿: グリンデル | 2005/01/30 07:02

いつもながらのエールありがとうございます。
私のMybloglistも気に入ってくださっているようで、うれしいです。(私もこれを自分の宝石箱のように思っています。)
by Mybloglistのところをクリックしていただけると登録方法等の説明画面に繋がります。導入されると便利ですよ。

投稿: ぞふぃ | 2005/01/27 11:11

自分の書いた文章を読み返してみて絶賛することなんてほとんどあり得ないのですから、気にせずにどんどん書いてくださいね。私はお世辞ではなく、ぞふぃさんのサイトが更新されるのを楽しみにしているのですから。MY BLOG LISTにリンクしてある方々のサイトも更新されるたびに訪れて楽しませてもらっています。MY BLOG LISTのことも含めて、BLOGの決まりごとを、BLOGの先輩として今度教えてくださいね。

投稿: テンツェリン (nofumo) | 2005/01/25 16:00

今回の書いた文章を再度読み返してみました。
ダメですね。素晴らしい文章表現を再現したかったのに、陳腐なものになってしまっていて。ちょっと書き直してみたけれど少しはマシになったでしょうか。
「言葉のもつ奥深さを噛み締めつつ文章を書いていきたい」などと大層なことを書いたものです。

更新のお知らせありがとうございます。(MYBLOGLISTは更新されていませんね。何ででしょうか。)これから拝見に伺います。

投稿: ぞふぃ | 2005/01/25 12:34

「言葉のもつ奥深さを噛み締めつつ文章を書いていきたい」とはぞふぃさんの思い入れが伝わってきます。緊張感を持ち続けられる、好きなものを見つけられて、こちらまですがすがしくなるようです。これからも期待していますね。私のも先週末2週間ぶりにやっと更新しました。

投稿: テンツェリン (nofumo) | 2005/01/23 20:34

確かに、詩は文学であると同時に音楽であり絵画でもあるのかもしれませんね。
私自身は短歌やその他の詩よりもむしろ俳句に惹かれることが多いです。削りに削った表現の中にある緊張感が好きなのかもしれません。
いずれにせよblogを始めて「言葉のもつ奥深さを噛み締めつつ文章を書いていきたいものだな」なんて大それた事を考えたりする昨今です。

投稿: ぞふぃ | 2005/01/22 21:08

詩とは短い言葉で読み手のイメージを膨らませるすてきなものですよね。大学の時に「英詩概論」という授業を受講しましたが、先生が、短い言葉、決められた形式の中で、読者の頭に具体的な絵を描かせくれる詩のすばらしさをいつも感動して話してくれた事を思い出しました。当時の教科書をまためくってみたくなりました。日本の俳句、短歌においても、イメージがすうっと浮かんで来る作品に出会うと、この国に生まれてよかったなあ、と思います。

投稿: テンツェリン (nofumo) | 2005/01/21 21:29

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