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2005/10/20

「ダーリン」とは言えないし・・・

 先週末のこと、学生時代の友人宅に子供2人共々お邪魔をしました。

 約1年半ぶりに友人4人とその子供たちが顔を合わせたわけです。
 子供は我が家の小3を頭に年少さんのお嬢ちゃんまで総勢7人。
 「もう親とは一緒に出歩かなくなった」という小学5年生のお嬢さんが来ていれば8人になるところでした。
 それぞれ2人ずつの子供を持つ我々4人は20年来の付き合いになります。
 まさに皆、子育てまっ盛り、
 話題も当然のことながら、家庭の話が中心。
 他愛のない会話、でも気の置けない友とであれば時間を忘れるほど楽しいものです。

 しかし、
 そんな中時折、私はいつものように小さな魚の骨が喉に刺ささるような違和感を感じていました。
 いったい何故?
 それは夫、つまり自分の配偶者のことが話題に上るとき、
 そのひとをなんと言っていいかに私には未だに迷いがあるからなのです。
 彼のことを友だちに語る際、その迷いは私に常につきまとっています。
 結婚12年目の今となってもそれは変わりません。

 例えば「だんな」。
 この呼び方が多分私たちの世代の既婚婦人の配偶者を指すときの一般的な言葉だと思うのですがいかがでしょう。
 (でも、「だんな」ってのはどうだろうなあ、
  なんだか芸者さんが自分のパトロンのことを言っているみたいで
  ちょっとなあ・・・)

 それから「主人」。
 この呼び方はかなりオーソドックスで、もう少し年齢層に幅ができるようですね。
 ただ、いかにも夫に隷属してる妻といったイメージがあるため、敢えて使わない人が年齢が下がるに連れて増えている気がします(私もそのひとりですが・・・)。
 (さっきの「だんな」もそうだけれど、
  いずれにせよ、夫の方を妻より上に置いているような
  言い方の典型だしな。
  「主人」だなんて言うと「私は自立していない女です」
  って看板掲げるようで、とても言えないよ!)

 うーん、「夫」。
 多分この言い方が一番すっきりしていて意味的にも的を得ているのだと思います。
 でもこれを使うとどういうわけか私には気恥ずかしさが湧いてくるのです。
 ちなみにblogなどの文章で「夫」と書くのも、もう大分慣れたがそれでも最初はやはり気恥ずかしく思ったものでした。何故なのでしょうか。
 多分それはあまりにズバリとそのものを言い表しすぎている点にあるのではないかと思うのです。
 例えば「恋人」を指すときほとんどの人が暗にそれを示す「彼」「彼女」という言葉を使っている点にも同じことが言えるのでしょう。
 「夫」や「妻」という特別な関係を、特に話し言葉で、露に表現するのはどういうわけだか「照れ」が生じてしまうものなのです。
 (すみません、でもそれって私だけかもしれませんけれど・・・)

 その他、「パートナー」とか「ダーリン」、「ハズ」みたいな外来語系はもっと恥ずかしいし・・・
 4人の友人のうちのひとりのようにご夫君の名前を呼び捨てで呼ぶのもいいとは思うのですが、私は夫を面と向かって呼び捨てで呼んだことがないためどうも抵抗があります。

 というわけで今回も私は他の友人に倣い、
 不本意ながら「だんな」と言って夫の話をすることになってしまいました。

 あーあ、
 次回に皆に会うときまでには
 絶対もっとぴったりくる「夫」を指し示す言葉を探し出しておこう・・・
 さりげなくて、それでいてちゃんと意味の通じて、おまけに気障に響かない言葉を!


 えっ?
 何故、その友人たちとの会話にこだわるのかですって?

 実は会社とか子供がらみの知り合いとの会話では、
 我が夫は「主人」と言われたり「おとうさん」と呼ばれたり様々です。
 それはそれでいいんだと思うんですよね。
 あくまで、子供を通じてお付き合いだから「おとうさん」でもいいし、
 会社の年配の上司には「主人」って言うのが納まりがいいみたいだし。
 でも、
 友人は別。
 友人の前では私は「私」以外の何者でもないのですから。
 夫を指し示す言葉にも、私のポリシーのようなものを織り込んでおきたい、
 そんな風に思うのです。

 ・・・・

 結局友人に見栄を張りたいだけ、のようですね。

 まあ、いいでしょう。

 きっと
 彼女達なら
 それを知っても
 笑って許してくれると思いますから。

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コメント

涼さん、TBとコメントありがとうございました。
拝読してなるほどねえと思いました。確かに相手の配偶者の呼び方は難しいですね。
私の場合、周りは「だんな」と呼んでいる人が多いからその人の配偶者殿は「だんなさん」かな。書き言葉は「細君」という言葉が好きなのでそれに相当する「ご夫君」を好んで使っています。時代がかっていて「どこが対等な関係?」って言われそうですが、これはもう好みかもしれませんね(笑)。

投稿: ぞふぃ | 2005/10/21 16:38

ゴトウさん、コメントありがとうございました。
うーん、ゴトウさんにそう言われると「だんな」もそう悪くない気になりますね。特にカタカナで「ダンナ」っていうのはひらがなよりいい気がします。
要はその言葉そのものよりもその使う人の「人なり」なのかもしれませんね。

投稿: ぞふぃ | 2005/10/21 16:30

お早うございます。

「主人」というのがイヤで「夫」ととってつけたように言ってる人が、他の人に対しては「(お宅の)ご主人」と言うのを聞くと、違和感を覚えます。
でも、話し相手の配偶者の呼び方は難しいですね。姓で呼ぶのも、その相手を知っているならいいけれど。

投稿: | 2005/10/21 09:38

ぞふぃさん、こんばんは。
PC的にはやはり悩むところですよね。ウチはお互いを呼ぶときにはダーリン。友人には名前で、それ以外はダンナです。商売の世界では「ダンナ」はどちらかというと「あまり働かない人」とセットになっている場合が多いような気がします。ユーモラスな感じがするので私は好きですけどね。

投稿: ゴトウ | 2005/10/20 22:23

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» 配偶者をどう呼ぶか [徹也]
配偶者に限らず相手(あるいは自分自身)を名前でなく呼ぶときの呼び方というのは、なかなか奥が深い?ような気がする。 [続きを読む]

受信: 2005/10/21 09:43

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