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2006/05/16

かけらを探して

 「自分を探しに出かける」
 そんな絵本があったそうです。
 (―「ぼくを探しに」シルヴァスタイン著・倉橋由美子訳
 画面左のBOOKS参照)
 主人公が自分に欠けているかけらを探しに行くというお話だとか。
 すみません、読んだことはないのですが・・・

 それでも、
 彼にならって
 「自分に足りない何か、
 それはこの世のどこかにきっとあるはず・・・」
 そう思って、

 「いつかはそれが見つかる、
 それさえ見つかれば全てが解決する、
 何て素敵なハッピーエンドだ!」

 とまあ
 そう思って世界へと漕ぎ出す、としましょう。


 でも、
 そんなかけらはそう簡単には見つからない。

 いつまでたっても見つからぬかけら。
 一体どこにあるのだろう。
 ひょっとしてもう見つかっているのに見過ごしているだけなの?

 そんなことをつらつら考えてみるに
 ひとつの考えに突き当たりました。

 自分探し。
 これは正確には
 自分の「居場所探し」なのではないのでしょうか?
 自分を受け入れてくれる安心できる場所であり、
 自分を受け入れてくれる仲間達を探し求めること。

 そして
 自分に足りないかけらとは、
 自分に足りない「何か」なのではなく、
 足りない自分を足りないままに受け入れる
 それが出来る自分自身、なのでは?


 本当は
 私たちは
 「自分が何者なのか」を、
 既に知っているのだと思うのです。

 ただ、
 それを認めたくないがゆえに
 もがき苦しんでいるだけ、

 そんな、気がするのです。

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コメント

こんばんは、ゴトウさん。
そうなのですか。私は倉橋由美子の作品を読んだことがないのですが、不思議な魅力をもったひとのようですね。
正直に言ってしまうと、「自分探し」ってよくわからないのです。自分の内面の奥底をよく見据えるっていうのともちょっと違うような気もするし。
だから、より具体的な「居場所探し」にすりかえちゃったのかな(笑)。
どなたかの「あなたは何もわかっていない」というお叱りの声が聞こえてきそうです。

投稿: ぞふぃ | 2006/05/17 22:36

ちょっとぞふぃさんのエッセイからずれてしまうかもしれませんが、高校生のときに倉橋由美子の『スミヤキストQの冒険』(確かそんなタイトルだったと思う)という奇妙な本を読みました。
倉橋由美子というのはとっても奇妙な感性をもった人で、よくわかりませんが、これも自分探しの本なのかと思いました。
私のような鈍感な人間にはあんまりピンとこないのですが、自分探しの方法は様々で、でもきっといつかジグゾーパズルの最後のピースを探し当てたような瞬間が来るような気がします。

投稿: ゴトウ | 2006/05/16 23:05

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