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2007/01/16

「転ばぬ先」よりも

 ・・・
 正月気分もすっかり抜けると、
 そこは
 受験の最後の追い込み時期であった・・・

 そんなご家庭も多いのでは?
 もちろん、うちにはまだ無縁の話であるのだが。

 だがそんな風に思いながらも、
 気心の知れた親同士の会話などに
 ふとした拍子に上るのは
 「塾や受験」といった話題だったりするのである。
 (まったく、
  ついこの間まで「離乳食」や「おむつはずし」について
  話していたっていうのに、
  次から次と大変なことだ)


 子供の数が少なくなり、
 尚一層の子育ての重要性が声高に語られるようになって既に久しい。
 そして、
 そんな今多くの親たちは大いに迷走している。
 その迷い根幹にあるのが、
 「遅れをとってはならない」という意識。

 このまま
 手をこまねいて何もしないでいれば
 必ず将来の苦労するのは必然。
 だから今、この時期に苦労しておくのだ。
 将来オトナになってから苦労しないため、
 将来「こんなはずじゃなかった」と後悔しないため・・・

 だから
 高校で受験するよりは中学で、
 中学で受験するよりは小学校で、と
 子供が苦労する時期はどんどんどんどん早くなる・・・


 でも、ちょっと待って・・・

 今苦労しておけば将来楽になるって言うけど
 その保証は一体どこにあるというのだろうか?

 優秀な学校で落ちこぼれないためには
 尚一層の努力は必要なのだし、
 優秀な人が集まる職場でひとかどの働きをしていくためにだって
 のほほんとなんかしていられないはず・・・
 つまり将来楽になるなんていうのは、
 その子の努力と能力次第であり
 絶対大丈夫などという保証はどこにもない。
 そんな不確かなものに期待するよりもむしろ
 ずっとこの苦労が続くことを想定したほうが現実的なのでは?
 
 だからこそ
 その苦労をその子がこの先ずっと背負っていけるのかという冷静な判断、
 背負っていけないようであるのなら
 背負えるものを一緒に探してやりそれに代えてやる、
 その努力こそが
 保護者たるものの務めなのではないだろうか?


 「転ばぬ先の杖」、という言葉がある。

 私はこの言葉がはっきいって好きではない。

 なんだか、
 賢いというよりは小賢しい。
 もっとぶっちゃけるとズルいという気にすらなる。
 
 そのような
 「転ばぬ先の杖」よりも
 「転んでも起き上がれる力」こそを
 子供には身につけさせるべき、だなんて

 そんなこと
 blogなんぞで、もっともらしい顔をして書き連ねるなんて

 ちょっといいカッコしすぎでしょうか、ね?

 ココログは本日16日午後3時より明日17日の午後3時まで
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コメント

Hidebowさん、

>いいカッコしすぎ、ではなく、カッコいいご意見です。

どうもありがとうございます(笑)。
実は理想半分の自戒を込めた記事でもあったわけなのですが・・・
カッコつけているうちにホントにカッコいいモノとなれればいいのですが(苦笑)。


投稿: ぞふぃ | 2007/01/18 12:41

いいカッコしすぎ、ではなく、カッコいいご意見です。全く同感です。
まずオトナが大人にならないと…と常々思っています。

投稿: Hidebow | 2007/01/18 01:22

この記事へのコメントは終了しました。

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