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2007/11/05

20年目の母校

先週土曜のこと、
久しぶりに母校へ行ってみた。
卒業してかれこれ20年になるが、
訪ねるのは13年ぶりであったか・・・

最寄の地下鉄の駅を降りると
かつてはなかったマックなどがあり、驚かされる。
さえない街だと思っていたのがそこそこ便利になったのかもしれない。
通っていたころは近道に住宅街を歩いたものだったが、
この日は祭日ということもあってその道も歩くひとはまばら。
人気のない住宅街を歩くにつれ、
だんだんこの道でよかったのか不安になってくる。

それでも無事正門には到着する。
待ち合わせの時間の約5分前。
学生のころからの遅刻魔の私にしては上出来だった。
が、今日誘ってくれた友達はやはり既に来ている。
彼女とは約2年ぶりの再会だった。


実は
この日は同窓会を併催した学園祭であり、
今日はそれゆえの訪問だったのだ。
もちろん同窓会などといっても予想通り
誘ってくれた友人以外知った顔などひとつも見えない。
それでもちらっと覗き見た受付の名簿には
懐かしい名前が並んでおり、
もらった学校案内の冊子には見覚えある教授も載っている。
当時担任だった助教授のI先生、
英文献を読む訓練として特講をやってたF先生
ドイツ語の楽しさを教えてくれたN先生とか・・・
もちろん
私たちを指導されたゼミの教授はいない。
あの当時ですら70かそこらだったのだから
もうとっくに引退されたのだろう。

同窓会のパーティが始まる前に、もっと学内を歩いてもよかった。
だが、
如何せん学園祭中ということで
出店の客引きが鬱陶しく結局会場の学食へと直行する。
(学食はあまり変わっておらず
見覚えのある西洋人形の絵がかかっているのに気がついた。)
会場は思った以上の人人人・・・
ほんの少しの異業種交流を目的としている一部のおじさん達を除けば
皆景品抽選会と食事目当てであるのは明白で、
立食パーティは瞬く間に終わる。
パーティの内容ときたら
ほぼ半分は抽選会の番号発表というお粗末さだった。

・・・
その帰り道
友達と話すのは、
もっぱら学校の周囲が変わったことや昔の思い出。
「あなたはテープレコーダーのように覚えているよね」
と彼女は私を笑った。

駅のホームでその友人と別れ、
一人で電車を待っていると
「何年の卒業ですか?」と声をかける人がいた。
20年目ですと答える私に
その初老の女性は帰りの車内でいろいろと自分のことを語り始める。
子供が手を離れてから学校に入りなおしたことや、
ここを卒業した後放送大学で学んだことなど。
合づちをうち自分のことも少し話しながら、
彼女は、そして私は
この同窓会に何を求めて来たのだろうか
とふと考えた。

この会話は
思ったものが得られなかった欲求不満か?
それとも
楽しかった今日の余韻に浸っているのか?

乗り換え駅が来て
別れ際に彼女は言う。
「それでは、またお会いできたら・・・」
その返事に笑顔で応えて私は電車を降りる。
そして
ありきたりの自分の学生時代を思う。


それでも
あれも青春だった

そう思って
乗り換え線のホームへ・・・


風が、
もう冷たかった。


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