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2008/01/09

子育てを綴る文章

購読している新聞の夕刊に
週一で「こどもと育つ」という文章が載っている。

まあ、いわゆる著名人の子育てエッセイのコーナーなわけだか、
これに面白い文章を載せられる人というのは
なかなかいないもんなのだなぁと
最近つくづく思っている。

大抵は独創的で信念に貫かれた自身の子育てを
得意満面に披露しているといったふうで、
「オレ(ワタシ)はこんなふうに子供と関わっているんだよね、
これはなかなかできることじゃないけど」てな感じか。

だが、
そんなものを読まされたところで
こちらとしては「はぁ・・・」とでもしか言いようがない。
そんな自慢は
身内や極親しい友人たち相手に留めといてほしいのが
正直なトコだったりするのだ。

そういう自信たっぷりの文章よりも
むしろ
迷いに迷ったその苦悩や試行錯誤の過程を
包み隠さず書いてくれるような人の文章や、
ただただ日々の子供との関わりを
余計な御託なく綴っている人の文章のほうが、
まだいい。
読後にすっきりとした爽快感を感じられる。

だいたい
子育てなんてものは
そもそも正解がないものだし、
その家その家の環境や子供の性格、
親の仕事の状況など
そういう要因によって実に千差万別なものなのだから・・・
だから
誰かの教育方針を真似するなんて愚の骨頂なわけなのに、
それなのに
どうしてこの手の著名人の子育てエッセイが
世に満ち溢れているのか?
それは、かねてからの私には疑問なのだが、
ホントどうしてなんだろう。
本当のところ
こんな自慢話や自己満足の文章を
私以外の多くの人は喜んで読んでいるってことなのか?


というわけで、
大抵私は狭い狭い心で内心「ケッ」と思いながら
このコーナーをナナメ読みをするわけなのですが
極まれに面白い文章を書く人に出会ったりすると
これはかなりの衝撃だったりするのである。

自分の子育てなんて
どうしようもなくつまらないものになりがちなテーマで
これだけ人を楽しませることができるなんて、
この人はタダモンじゃないな、と・・・

実は
ブーたれながらも
このコーナーを無視しきれず読まずにはいられない
私の本当の理由は

そんな秀逸なエッセイに出会えるという
1年にせいぜい1度か2度の機会を待っているから、

ということなのかもしれません・・・

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