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2008/01/11

スピリチュアル・アレルギー

・・・スピリチュアル。
ここ数年良く聴く言葉である。

スピリチュアル
1.[名]米国で、民衆の中から生まれた宗教的性格をもった歌。
    ニグロスピリチュアル(黒人霊歌)・
    ホワイトスピリチュアル(白人霊歌)・
    ゴスペルソング(福音賛美歌)など。
2.[形動]精神的な。また、霊的な。「―な世界」
                    (以上「大辞泉」より)

今世間でブームとされているスピリチュアルという言葉の意味は、
もちろん2の意味、
その中でも「霊的な」というあたりが
最も適当なニュアンスを表しているように私には思われるのだが、
いかがだろうか?

霊的なもの・・・
祖先の霊、祖先から受け継いだ因縁、
自分の守護霊、前世の姿などなど・・・・

実は、
こういう霊的な話が私は大の苦手である。
たとえその内容がどんなに深く真理に満ちたものであっても
「霊が・・・」とか
「前世が・・・」とか、
「因縁が・・・」なんて単語が続いて出てくると、
あーあ、その話ね・・・!
と思い、それと同時にどうしようもない拒否反応が出てきてしまう。

私は別に唯物論者だってわけでもないし、
目に見えるものだけを信じているつもりもさらさらない。
科学だけが世の中の全てを解き明かすものだなんてことだって、
思ってもいないつもりである。
だから
遠い昔のご先祖様というとピンと来ないけど
まあ身近なところで
もう亡くなってしまったおじいちゃんとかおばあちゃんが
どこかで私の行く末を案じて見守ってくれているっていうのも
心情的には理解できる。
まあそういったおじいちゃんおばあちゃんのつながりで
守護霊ってものも
―お目にかかったことこそないが―
常に私の肩か背中にいて
いろいろ心砕く日々を送っていてくれているのも
絶対にあり得ない話でもないのかもしれない、とも思う。

でもなぁ・・・
だからって
それを盾にとって、
生活態度を改めろだの、
もっと謙虚になれだの、
挙句の果てには
悪い運を払うためには黄色いものを身に着けたほうがいいだの何だの、
そういう話になってしまうと

???

となってしまうのである。

規則正しい生活を送ったり、
対人関係にもっと気を配ったり
傲慢にならないように気をつけたり・・・
そういうことって
「霊界が云々」だなんて話を持ち出して来なくったって
真摯で誠実なアドバイスであれば
すぅっと心に沁みてくるんじゃないのか。
悪い運気を振り払うのだって、
「黄色い何か」を身につければ出来ることなのではなく、
そういう運気に支配され尽くされている自分の弱気を
思い切って振り捨てる自分の意思あってこそ出来ることではないのか?


とまあ、
私がこんなとこで
そういうふうに息巻いていようと、
そんなことにはお構いなしに
スピリチュアルな世界を信望し、
縁起を担いだり
霊能者のアドバイスに耳を傾け続ける人は
この世界にはきっとたくさんいらっしゃるのだろうから
まあ虚しい主張であることには違いはないのだが・・・

それにしても、
私がこんな風に「スピリチュアル・アレルギー」なのは
自分自身に霊能力がなく
そういう不可思議な存在を見たことや感じたことがないから、
なのだろうか?
つまり、
そういう力を持たないやっかみから
そういう神秘の力を実感できたり信じることが出来る人々を
冷めた目で見下したような態度をとってしまっているのだろうか?


そうなのかもしれない。
昔から食べられない葡萄は酸っぱいに決まっているものなのだし・・・


でも、
そうなのだとしても
私はそんな自分に後悔はない。
たとえ
この先何かものすごい霊的体験をしたとしても
きっとそれに気が付くこともなく
ただただいつもと同じ毎日を送るでことであろう。
また気付いたとしても
それは単なる気のせいとして
これまでとは変わりのない心持で
その先も生きていくはずだ、と確信している。

もしも
この世に霊界を身近に感じて生きる人と、
それを全く感じずにその生を終える人と2種類がいるのだとしたら、
私は間違いなく後者のほうであるだろうから・・・


まあ、
どっちのタイプの人間であろうと、
要は
おのおのが幸せな人生を送ること、
それが縁ある霊界の方々にとっても共通の望みなのだろうから、


というわけで、
私を守ってくださる、
または「最近調子に乗ってるからちょっとお仕置きしてやろう」と考えている霊界の皆さん、
どうも手応えのない人間ですみません・・・

でも、
私なりに一生懸命生きてはいきますから・・・

どうか
それだけは誓いますので、
その辺で勘弁しておいてください・・・

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