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2008/09/04

「キャラが立つ首相」がいいですか?

突然の首相辞任によりにわかに騒がしくなった永田町。
後継は、既に総裁選出馬を表明した
麻生幹事長が本命と言われているが、
「無投票で代表続投が決まっている民主とは違うんだ」
というとこを見せたいがための四苦八苦の調整が続けられているようである。
(茶番なのはミエミエって感じではあるが)

さて、
その本命と言われている麻生氏は
今回四度目の総裁選出馬となるわけだが、
多分今度こそ当選するんだろうなぁ……

考えてみるとこの3年ほど
夏の終わりには必ずと言っていいほど
この人の顔がテレビ画面上をチラつくようになっている。
確かに最初の総裁選は小泉VS橋本という本命のもと
単なるその他の対抗馬の一人に過ぎなかったが、
2回目の総裁選は安部氏の次点の2位
3回目の去年の総裁選では
当初の評判はほぼ確実に次期総裁って感じだったのに、
あれよあれよと言う間に
「ひょっこり出てきた福田氏に持って行かれちゃった」
というまさかの敗戦を喫してしまい、
まさに今回こそ三度目ならぬ四度目の正直と言った所なのだろう。

前回の総裁選のときには
自らの長所を「キャラが立っている」と評した麻生氏。
そういう意味では確かに
地味な福田さんに較べても
国民の評判も満更悪くないようだ。
ネットで見かけたある麻生氏支持者の評価によると、
「麻生氏の発言は常に明瞭であり、素人にもわかりやすい」
「主義主張が一貫している」
「『NO』と言える日本人である」
だとか。
2番目の「主義主張が一貫」というのは
正直どうだろうという気がしないでもないが、
確かに
「分かりやすい」、「ハッキリ物言う」というのは
彼のイメージとして既に定着している感がある。

でもなぁ、
ハッキリ物言うってのは彼の場合失言の多さ
野中広務氏への部落差別発言(本人は否定)やアルツハイマー発言
にも繋がっているようだし、
分かりやすいってのも
上手く都合に合わせて丸めこんで話しているからって
気もしなくもない。
(だってそんな簡単なモンじゃないんじゃないの?現実ってさ……)


結局
この人が好きで支持したり期待しているひとって、
彼がズバズバモノを言っているのを聞いて
鬱憤をはらしをしたいような人なんじゃないかな、と。

つまり
某都知事や、
大層なことを言ってた割には
メダルを逃して批判されまくってる某監督みたいな人のことを
「傲慢さもまた男らしさの現れ」として
好しとしているような人たち。
ちょっと子供っぽいっていうか、
そんな感じの人たちに担がれているだけの気がしてならないのだ。


もちろん、
それがこの国の大多数を占めているようなら
それはそれで仕方がないのかもしれないけど……
でも
ほんとうにそれでいいのかなって

そんな気がするのは私だけなだろうか。


本当のところ、
派手なキャラや発言による一時の人気やじゃなくて
もっと清濁併せ呑んでいける覚悟のあるような人こそを
選んでほしい気がするだが、

確かにそんな人、
ざっと見回してみたところで、
全く見当たらないというのが辛いところ、なのだが……


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