自分以外の人間が愚かに見えて仕方がない
……表題は
随分と尊大な物言いで、
不愉快に感じられた方もいらっしゃるかもしれませんが……
ちょっと前に
「最近の若者にはこういう人が多い」なんていうことを書いて
ソコソコ話題になった本もありましたよね。
(新聞の宣伝欄でちょっと見かけましたが。)
そんな人がもしも身近にいたら、
非常に不愉快だし
そういう人は正直お近づきになりたくない
それが普通のひとの考えであり、良識というものなのでしょう。
でも、
何を隠そう、人前では良い人ぶって暮らしている私にもあるのですよ、
その不遜なる考え方、根拠のない有能感というやつが……
もちろん私は昨今の若者ではない。
中年のパートタイマー主婦、
社会的にはまるで身分の低い存在であります。
そんな取るに足らない人間なのに
例えば
つるんでばかりいるプチブル風の中年女性たちが愚かに見えて仕方ない、
自分の無能ぶりを売り物にしている芸能人が愚かに見えて仕方がない、
他にも
子供の優秀さをひけらかしたくて仕方ない教育ママが、
人の噂話で足を引っ張り合いたがる手合いが
権力にしがみついて離れようとしない政治家が、
何でも知っているかのように物語る評論家が
自分のいい加減さを棚に上げて部下のモタツキを嘲笑する上司が
ああ
この世に存在する自分を取り巻くほとんどのものが
疎ましく感じるときすらある……
いやですねぇ。
よっぽどイライラしているのでしょうか?
でも
世の中の多くの人は
ネコを被っているものの一皮向けば多かれ少なかれこんなもんなのではないか、と
そんなふうにも思っております。
過去に出会った数々の人々のちょっとした言葉の端々に
そういう気持ちの片鱗が見られることって
結構あるのですよね。
もちろん
人間自分が一番可愛くてそして自分が一番優れていると思わないと
逆に生きていけないものだから、
だから
むしろそれは「当然のもの」なのではないか、と考えている。
そう、私はこの「根拠のない有能感」を
それほどネガティブに考えてはいないのです。
(確かに
そういう気持ちをひた隠さず無防備にもおおっぴらにしてしまう人が
最近増えてきているのかもしれないし
それはそれで問題だとは思いますが)
こういうのを
開き直りっていうんでしょうか?
……
確かに
そう言われたとしても
返す言葉は何もありませんが、
これを読んだ何パーセントかの人が、
「ああ、私も同じかも」って思ってもらえたら、と思い書いてみました。
どうかこの文が
そういう方の目に触れることがありますように……
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