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2010/03/16

アカデミー賞にみる友好度?

たとえば
トヨタのプリウスの欠陥問題とか。
それから
普天間飛行場の移転先問題とか。

どうもねぇ……
最近どうもあんま上手くいってないって感じなんだよね、日米間。

ってトコに先週のアカデミー賞ときた。
長編ドキュメンタリー賞は日本のイルカ漁を扱ったモノ。
あーあ、やっぱりって感じだ。


「今年だったら絶対獲れなかったよな。」
と、ニュースを見ながら夫がぽつりと言う。

ああ、「おくりびと」か、そうだよね。
外国語映画賞ってのは、友好国の間に順番で与えているっていう印象もあるし。

アカデミーのお偉いさん曰く
「そろそろ日本作品にも獲らせてやってもいいじゃないか?
そういや、なんかあったじゃないか、
葬式かなんかのオリエンタルでエキゾチックなヤツが。
アレにしといたら?」
って感じ?
確かに今年だったら絶対無理って雰囲気だった。


夫「なんだか、そう思うとなんとなく癪だよな。」

……ん?
何が癪なの?それってアメリカに対してってこと?

夫「……今年だったらよかったのにってさ。」

??
それって?
あの映画の受賞が癪ってこと?

私「もっくんが癪に障るの?」
夫「いや、もっくんはいいんだけど、さ……」

と言葉を濁す彼の気まずそうな顔に
私は全てを察知した。
そして、
去年レッドカーペットをはにかみながらも誇らしげに歩いていた
国際派女優のしなやかな美しさを
思い起こす。


日米関係の先行きではない。
動物保護と独自の食文化の問題でもなかった。

彼の頭の中にあったのは、
その後
どういうわけだが助演女優賞を獲ったわけでもないのに
アカデミー女優の肩書きがついてしまった彼女の得意満面の笑顔―

それゆえの舌打ちだったのだ。


……そこかよ!

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