「いい雰囲気」を報道する前に
……
またも、
サッカーネタで失礼いたします。
夕べはご多分にもれず繰り返し、
我らが日本代表の
あたかも凱旋のような帰国報道を
私も視聴しておりました。
大会が始まるまではあんなにも冷たかった人々が
ヨン様もびっくりの大歓呼と熱狂で彼らを迎えたことについては
別になんとも思いません。
私も迎えにこそ行かなくても全く同じ気持ちでしたから。
手のひらを返すように態度が変わる無責任さは
大衆の性(サガ)みたいはものなのですから
それをどうこういうつもりもない。
でもどうしても気になってしまうのは、
二言目には
「本当にいい雰囲気のチーム」
だとか
「家族のような結束」
とかいう言葉を出して、
こんなに団結しているから結果がだせたんだよねー!
みたいな短絡的な思考を露呈するマスコミ連中の薄っぺらさです。
おいおい、違うだろ?
団結しているから、
いい雰囲気だから
家族みたいだから
だからベスト16なんじゃないだろ?
勝ったから
結果出したから
どん底から這い上がることが出来たから
だから「いい雰囲気」なんだろ?
4年前のあの超雰囲気悪そうな代表だって
初戦のオーストラリアに勝っていれば
事情が違ったはず。
今や「唯我独尊で協調性ゼロ」の代名詞みたいなナ○タだって
メンバーを思いやる気配りの出来るリーダーであるかのように
賞賛されていたかもしれない。
結局、「結果」が全てなんですよ。
勝ったからこそ笑顔が出る余裕が生まれるのです。
マスコミだって国民だって
みんなそんなこと気がついているくせに
「結果云々じゃなく
人間性にも優れている我らの代表に惜しみない拍手を!」
みたいな方向にどうしていっちゃうのかなぁ?
そういう友情とか結束とかいった人情話を
望んでいる人がこの国にはそれだけ多いってことなんでしょうか?
わたしゃサッカーのことはほとんどわからないけれど
こんな賞賛の仕方をしているうちは
まだまだ茨の道が続くと思いますよ。
あーあ、
いつになったら
もっと冷静で沈着なスポーツ報道ができるような国になるんでしょう。
少なくとも
感動の裏話=浪花節的ウェットさはもういらない
みんなだってそう思っているんじゃないんですか?
それとも
そんなドライな人間はわたしだけなんでしょうか?
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